Kindle 出版講座 わかりやすい⾒出しの作り⽅
この記事では、Kindle 出版で始めて本を作る⼈、もしくは経験のある初⼼者
に向けて、Kindle 本の「わかりやすい⾒出しと章構成の作り⽅」を詳しく解説していきます。
どうやって本を作ったら良いの︖
本を作ってみたけど、うまくまとまらない…テンプレートになるような考え⽅を知りたい。
このような悩みをお持ちの⽅にヒントを与えるレポートになっております。
本を執筆していく上では、原稿を書くために「体系的にまとまった⾒出しや章構成」が必要になります。
Kindle の個⼈出版では、原稿の執筆だけでなく、全ての⼯程をこなす必要がありますので、多くの⼈に読まれる「良書」を作り出すためにも、「わかりやすく体系的にまとまった構成」をしっかり作りこみましょう。
Contents
章、節、項の⾒出しを付ける

Kindle 出版講座の2つ⽬の項⽬は、「章、節、項の⾒出しを付ける」という⼯程です。
前回のKindle 出版講座 の記事にて「章構成」を事前に検討しているので、このレポートでは各章ごとに⾒出しをつけていきます。
前回はこちら

⾒出しは⼤きいものから⼩さいものまで、複数に分けて階層構造を作ることができるのですが、あまり細かくしすぎると関連性が分かりにくくなってしまいます。
ですから、私が実施している⽅法は、章(⼤⾒出し)、節(中⾒出し)、項(⼩⾒出し)の3段階で構成する⽅法です。
3段階の構成で⼗分にまとめることができますし、読者を迷わせるほどの構造でもないため、まさに「調度良い」階層構造が3段階というわけですね。
簡単に説明すると、各章を「5つのステップ」に分けて、5つの節を構成します。
そして、各5つの節には、そのステップをより細かく説明するための2〜3ヶのポイントを挙げて、ひとつずつ詳しく解説していくような流れです。
(5つの節、2〜3の項という数は⼀例です)
これだけの内容を、段落や⾒出しで分けずに「1つの章だけ」で解説すると、ものすごく⻑い⽂章の⼤⾒出しができてしまいますが、これだと「いま何を説明しているのか︖」がわかりにくいのです。
読者も、いまどんなことを学んでいるのか迷ってしまうし、作家⾃⾝も書いていく⽂章がブレてしまうことがありますから、なるべく細かく分けた⽅が道筋はしっかりします。
とはいえ、先ほどもお話ししたように「細かく分けすぎる」と分かりにくくなってしまうので、「章、節、項」の3段階の構造で解説していくようにしましょう。
体系的にまとまった⾒出しを付ける

⾒出しをつけてしまえば、あとは各⾒出しに対して⽂章を書いていくだけになります。
⾒出しをつけるところまで完了すれば、本の⾻格は出来上がったようなものですから、ここまでの作業でかなりの本製作は進んできていることになりますね。
⾒出しを作る上では、「体系的にまとめる⾒出し」を付けることがポイントになります。
体系的とは、物事が互いに関係し合っていて、まとまっている状態を指します。
つまり、各⾒出しごとにも連携が取れていて、順序や理屈なども成⽴している状態ですね。
思いついたことを、思いついた順番で適当に書いていくと、⻑⽂になればなるほどブレた⽂章になってしまうんです。
基礎情報、ノウハウの解説、応⽤編……といった形で、読む順番も情報の関連性も成⽴した構成が重要ということですね。
ですから、その各章の中で⾒出しをつけていく際にも、章の中に含まれる⾒出しには、順番や関連性を意識して⾒出しをつけていくことが⼤切。
極端な例を挙げると、習慣化の応⽤編を最初に解説して、その後に習慣化をするべき理由を解説する流れがあったとします。
これだと、ものすごくわかりにくいですよね。
習慣化するべき理由を理解した上で、基本的なやり⽅を学び、そこから応⽤編を学んだ⽅が、読者も内容を理解しやすくなります。
同じ内容を書いた本であっても、順番はかなり重要になってくることがわかりますよね。
基本ルールは、先程お話ししたように、「章、節、項」の3段階に分けて⾒出しをつけていきます。
その際、順番を意識するポイントをご紹介しておきます。
- 時系列が順番通りになるように意識する
- 難易度が段々上がっていくように意識する
この2つのポイントだけで OK です。
章の構成を考える時にも、
基礎情報、マインドセット
↓
基本ノウハウ、メイントピック
↓
応⽤編、実践編
↓
まとめ、追加情報
という基本的な本の構成が必要になります。
これも、難易度が徐々に上がっていくように構成された順番なのです。
スムーズに理解ができるように、⼀般的な書籍も順序をかなり意識して作られています。
もしも、歴史的な背景や、技術の発展といった「時系列」が絡む内容を執筆する場合は、「時系列の順番」をそのまま意識して書いてもらえれば良いでしょう。
時の流れを⾏ったり来たりする⽂章だと、読者が困惑してしまって理解しにくくなりますから、基本的には時系列に沿って解説します。
もちろん、説明の都合上、時系列を捻じ曲げた⽅がわかりやすいパターンもありますから、臨機応変に対応しましょうね。
また、「習慣化のたった1つの⽅法」、「お⾦を効率的に貯める5つの思考法」といった感じで、情報やノウハウを並列する場合にも、難易度の順番が活⽤できます。
難易度の他にも、取り組みやすい内容から並べたり、よく知られている内容から並べたりする⽅法も効果的です。
共通するポイントは、読み進めると内容が深まっていくように読者を誘導することですね。
こういった流れを意識していけば、体型的に⾒出しをつけることができます。
ちょっとした⼼遣いですが、効果は⼤きいのでオススメです。
箇条書きを使って読みやすさを出す

こうして体型的な⾒出しをつけていくのですが、必要に応じて箇条書きをうまく使うことで、読みやすさを追求していきましょう。
⾒出しをつける際に「順番を意識する」「難易度が段々上がっていくように」といったポイントを解説してきましたが、関連情報は「箇条書きで並べていく」という書き⽅も読みやすさに繋がります。
次の2つの⽂章を読み⽐べてみてください。
例題①(箇条書きを使わない例)
本を書くというのは決して難しいことではありません。本の構造や
構成を理解しているかどうかが重要なのです。
本というのは、基礎情報、メイントピック、応⽤編、実践編、まと
めと振り返り、という構成で作られていることが多いと知っていまし
たか︖
例題②(箇条書きを使った例)
本を書くというのは決して難しいことではありません。本の構造や
構成を理解しているかどうかが重要なのです。
本というのは、
◯ 基礎情報
◯ メイントピック
◯ 応⽤編
◯ 実践編
◯ まとめ(振り返り)
という構成で作られていることが多いと知っていましたか︖
………..
いかがでしょうか︖
使っている⽂字は全く同じですが、箇条書きで表現することによって分かりやすくなりますよね。
⽂中に、伝えたい単語やノウハウの名称が羅列されているのは、⾮常に読みにくく感じます。
それを、ちょっと箇条書きにするだけで全然読みやすさが変わりますので、積極的に取り⼊れてみてください。
ボリュームを抑えてポイントを絞る

こうして本の⾒出しをつけることによって全体像が⾒えてくるので、そこからボリュームの調整を⾏なっていきます。
全体像が⾒えてくると、「この部分がちょっと少ないな」とか「この部分が多くてくどいな」といった部分が⾒えてきます。
簡単に⾔うと、本の内容の「バランス」ですね。
まず最初は、前述の通りに⾒出しをつけていきますが、思いつく限りの⾒出しをつけていきます。最初から絞り込む必要はありませんので、出せるだけ出しておきましょう。
そして、「章、節、項」が⼀旦全て出揃ってから、バランス調整を⾏っていけば良いのです。
バランス調整の際には、絞る勇気が必要になります。
作家として活動を始めると、ついついボリュームを増やそうとしてしまいます。
たくさんの情報を盛り込んで、良い本にしたいという気持ちがあるからですね。
可能な限り情報を集めて、実体験もふんだんに語りながら執筆をしていくことになります。
伝えたいことをわかりやすく伝えるための「情報量」や「ボリューム」は必要ですが、無闇にボリュームを⼤きくすることはかえってマイナスになります。
⾔いたいことが分かりにくくなるし、読者も読み疲れてしまうからですね。
ですから、「章、節、項」が出揃った時点で全体像をしっかり⾒通
して、不要なところは絞る勇気を持っておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ブログでもそうですが、読みやすい、読まれやすい文章と言うのは
バランスが整っており、疲れない文章になっています。
疲れないためにはどう構成していくか?という気づかいでかなり変わってくるはずです。
無駄な文章はどんどん省き、小学生でも読める文章を狙ってみましょう!
それでは!