記憶力を高めたいと思ったら読むべき5つの話
世の中には様々な記憶術があります。
その中から必ず押さえておきたい5つのポイントをお伝えさせていただきます。
- 記憶力を高めるには眼力が大切
- 記憶に対する意識が貧富の差を生む
- 耳学習のおすすめ
- 効果的に記憶力を上げる聴覚トレーニング
- 驚くほど記憶力の良い人がやっていること
記憶力を高め、豊かな人生を手に入れるために、お役に立てていただけると幸いです。
記憶力を高めるには眼力が大切

画家には、物事を正確に観察する力が必要です
作家は、観察眼を研ぎ澄まさなければ、人や情景を文章で表現することは出来ません。
「目は心の窓」という言葉あります。
心は確かに、目という窓を通して様々な情報を受け取り、影響を受けます。
しかも、その情報は非常に影響力が強いもの。
記憶力を高めるには、やはり目から入って来る情報を、正確に観察する能力を鍛えることが大切です。
そのための方法の一つが、“絵を描くこと”
まずは、対象物を何でも良いので一つ決めて、細かいところまで注意しながら描写してみましょう
絵が得意・不得意は関係ありません。
画家になるために絵を描くのではなく、記憶力を上げることが目的なので、上手に描く必要は全くありません。
大切なのは“興味を持つこと”
興味を持てば、同じものでも見るたびに、新しい気付きや発見があるものです。
描けたら、その絵について説明してみましょう。
文章で表現しても良いし、誰かに口で説明してもかまいません。
説明が出来るようになると、その対象物についての記憶はしっかりと刻み込まれるでしょう。
こういった訓練を積み重ねる意味は、眼力を鍛えるというよりは、目の奥につながっている脳の働きを高めること。
脳を活性化し、観察力を鍛えれば、自然と記憶力は上がります。
読書の時間や、勉強会などに出掛ける機会も多い、今の季節。
一日に少しずつでも絵を描いてみて、観察力を鍛え、記憶力を上げる訓練を積んでみてはいかがでしょう。
何事にも興味を持ち、しっかり観察する習慣を付けることが、記憶力を高めるためには大切です。
記憶に対する意識が貧富の差を生む

まだ文字の無いはるか昔、知識や経験は、口から耳に伝えるという方法で、次の世代へと受け継がれてきました。
古代のギリシャの詩の数々も、このようにして時代を超えて伝えられて来ました。
インドの哲学なども同じように後世の人に伝えられたといわれています。
文字にすると膨大な量の書物になる教えを、一字一句違うことなく正確に再現できる記憶力。
人間には本来、想像をはるかに超える覚える力が備わっているものです。
しかし、スマホで検索すれば何でも出て来る現代において、この記憶力は必要ありません。
科学技術の発達と共に、人の記憶力は失われてしまいました。
難しい言葉や文章を頭の中に叩き込むのは、誰でも相当なエネルギーを使います。
覚えなくても検索すれば必要な知識は出て来るのだから、記憶力など鍛えなくても良い。
あまり意識することもなく、多くの人はそのように感じるようになりました。
ところが!!
ネットが普及し、誰もが記憶力を必要としなくなった時代に、多くの富を得ているのは、やはり記憶力に優れた人達です。
検索して得られる知識は、誰にでも共通のもので、あなただけのオリジナルではありません。
つまり、それらにはあまり大きな“価値”は無い。
ネット上には本当に価値のある情報は出て来ないとよく言われます。
これは正しくはネット上に出てきた時点で、その情報の価値は失われるということ。
では、富を得るために必要な価値のある情報とは何なのでしょう?
それは、“新しく創造されたオリジナル性がある情報”無から有は生まれないといわれるように、知識や経験の記憶が無ければ、新しいオリジナル性のある価値を創り出すことは出来ません。
膨大な知識と経験に、情緒的な体験が結び付き、“ひらめき”が起こり、富を生み出す価値が創られるのです。
いつの時代でも、自分の力で独立して自由に生きられる人とは、“価値創造”が出来る人です。
その新たな価値を創り出す基になるのは、知識や経験の膨大な記憶。
膨大なデータもスマホ一台で持ち運びが出来る現代では、記憶力の重要性は、つい忘れられがち。
だからこそ、その基本を忘れることなく記憶力の向上に努めている人が、より多くの富を手にする時代です。
膨大な知識や、素晴らしい賢人の教えも、データとして持ち歩いているだけでは、何も新しい価値を生み出すことは無いでしょう。
高いお金を払い時間も使ってたくさん学んで来たはずなのに、現実は何も変わらないどころか、むしろ悪くある一方。
多くの人が陥るこの状態の原因は、学びをしっかりと記憶する力を磨いていないから。
では、どうすれば効果的に記憶力を上げることが出来るのでしょう?
次回、お話しさせていただきます。
耳学習のおすすめ

記憶力を高めるための大切な要素の一つとして、目と脳のつながりについてお伝えさせていただきました。
目を使っての観察力を鍛えると、記憶力は向上しますが、目での観察には欠点もあります。
読書をしていても、目は退屈な部分は読み飛ばし、あまり読みたくないところは、さっと通り過ぎることが出来ます。
しかし、これが音読していたらどうでしょうか?
退屈なところや読みたくないページなどの内容も、声に出すことで、耳からしっかりと脳に入って来ます。
耳から入って来た情報は、脳に焼き付けられ、言葉の意味の理解も深まります。
小学生の頃の授業を思い出して下さい。
みんなで順番に教科書を音読した覚えがあると思います。
この方法だと黙読と比べて一冊の教科書を読み終えるために、かなりの時間を要しますね。
大人になってからの勉強では、こんな時間のかかる読書は、とてもやっていられません。
短時間にいかに早く大量の本を読んで、いかに記憶に残すか、という方法が必要になります。
早く本を読むためには、音読の癖を無くさなければならないでしょう。
黙読していたとしても、単語の一つ一つを頭の中で音に変換していたのでは、読むのに膨大な時間が掛かってしまいます。
そのため、速読教室のカリキュラムでは、音読の癖を無くすための本を眺めるトレーニングや、いかに早くページをめくるかといった訓練が中心になります。
これは、日頃あまり使っていない脳を活性化するためには効果的な方法で、記憶力を上げるためには、ぜひ取り入れるべき訓練の一つでしょう。
ところが、最初にお話しさせていただいたように、この方法では知識の習得に偏りが出来てしまうもの。
その偏りを無くし、言葉や文章の意味を本当に深く理解するためには、やはり音読が必要です。
小学生の頃の効果書の内容など、大人になった今でも一字一句正確に再現できるものが、誰にでもあるのではないでしょうか?
やはり、膨大な時間を掛けて理解を深めた内容は、しっかりと記憶に残るものです。
読書に限らず、記憶力を向上させるトレーニング法として、耳からの学習はとても効果的です。
耳に入って来る情報は、目と違って省略できません。
聞き飛ばすというのは、読み飛ばすことと比べるとはるかに難しいもの。
音声を聞きながらの学習は、読書よりもはるかに多くの記憶を頭に残してくれます。
また、日頃大量の本を読む人でも、これは!という良書に出会った時には、一度音読してみることもおすすめ。
声に出して読むことで、黙読では得られない分析能力が生まれ、より理解が深まります。
いくら知識を集めても、記憶の貯蔵庫に貯めておくだけでは、何も価値を生み出すことは出来ません。
知識を生きるための武器に変えるには、それらを使いこなす能力を上げることが大切。
分析能力を上げ、必要に応じて、すぐに知識を引き出せなければなりません。
耳からの学習は、視覚では鍛えることが出来ない、より深い部分の記憶力を高めてくれます。
好きな音楽を覚える。
誰かの講演会の音声を聞きながら、自分でも話せるようにトレーニングする。
本の内容を間違うことなく話せるように訓練する。
など、何でも良いでしょう。
記憶力を高めるために、耳学習の習慣を付けておくことをおすすめします。
効果的に記憶力を上げる聴覚トレーニング

記憶力の向上を目的とした聴覚のトレーニングには、様々な方法があります。
中でも、取り組みやすい方法の一つを紹介します。
その方法とは、
“人の足音に耳を傾ける”
オフィスで働いているなら、同じ階を歩く人の足音に耳を傾けて下さい。
誰かと歩いているなら、一緒に居る人の足音を意識してみて下さい。
足音には、一人一人特徴があります。
床に足をつける時の音には、その人の性格が現れます。
おとなしく静かな人でも、力強い足音を発する人。
いつも強気に振る舞っていても、足音を聞けば何となく弱々しい感じがする人。
上品なイメージ通りに、きれいなリズムで美しい足音を刻む人。
想像以上に人の足音には個性が現れるものです。
その個性を感じる能力を高めることが、記憶力を上げるコツの一つ。記憶のメカニズムはとても複雑です。
また、聴覚が脳を活性化させる仕組みも、五感の他の感覚と比べて複雑になっています。
このメカニズムについては省略させていただきますが、複雑な仕組みを働かせるということは、例えるなら、脳の引き出しをより多く開けたり閉めたりするということ。
あくまでイメージであって、正確な表現では無いかも知れませんが、人の記憶力と深い関わりがある事は確かです。
人の足音でなくても、日頃はあまり意識を向けない音の個性を感じられるようになれば、何でも良いかも知れません。
ですが、人の足音に意識を向けると、その人の様々な情報まで一緒に記憶され、記憶力の向上を実感できるのが一つのメリットです。
あまり親しくない人では、名前や顔を忘れてしまう時があるでしょう。
そんな時でも、足音を聞いた瞬間に全てを思い出すこともあります。
日頃、人の足音に意識を向ける習慣を持つと、記憶に関する脳の様々な部分が効果的に働くようになります。
試しに、やってみて下さい。
意外な効果が、感じられると思います。
驚くほど記憶力の良い人がやっていること

ヒンドゥー教では、師が弟子に向かってヴェーダ(聖典)の一行目を繰り返すことから、教えが始まります。
弟子は、その一行を完璧に記憶するだけでなく、言葉と意味の両方を完璧に頭に焼き付けます。
翌日には二行目を学び、一行目をおさらいして、二行まとめて頭に入れます。
次の日には三行目を学び、一行目と二行目を復習して、三行まとめてしっかりと頭に叩き込みます。
こうして、少しずつ覚えていくことで、膨大な量の教えが掛かれている聖典を、一つのまとまりとして覚えることが出来るのです。
記憶力が良い人がやっていることも、これと全く同じ。
つまりは、
“復習”
昨日出会った人の名前や得た知識を、今日、明日と必ず復習すること。
少しずつ、必ず毎日、復習する。
これが何千年も昔から伝わる、最高の記憶術。
でも……それって!!
普通過ぎる……
そんなのは、記憶術とは言えないのでは?
そう思うのも当然ですよね。
ただし、やっていますか?
本当に毎日のように、記憶しておくべきことを繰り返し復習している人は、ほとんど居ないのでは?
学校を卒業して、大人になってからでも“復習”の習慣がある人は、今すでに周囲の人から、「すごく記憶力が良い人」と評価されているはずです。
世の中には復習などしなくても、何でも驚くほど記憶してしまう特殊能力を持つ人も確かに存在します。
ですが、そんな特殊能力を教わったところで、普通の人には何の役にも立ちません。
天才といわれる類の人の話は、さっぱり訳がわからないでしょう。
向こうは向こうで、なぜ理解されないのかさっぱりわからない。
こうしてお互いが平行線を辿るだけで、どこまで行っても交わりません。
凡人が天才並みの記憶力を身に付けるには、
“凡事徹底”
誰もが出来る当たり前のことを、誰もやらない当たり前ではないくらい徹底してやること。
前日までの記憶を、毎日少しずつ復習するくらい、誰にでも出来るでしょう。
しかし、やっている人は滅多に居ません。
だから、復習の習慣を持つ人は、記憶力で抜きん出ることが出来るのです。
膨大な記憶があれば、それらと体験が結び付くことで“ひらめき”が起き、富を生み出せるようになります。
そう聞いて、
「よし、今日からしっかり復習の習慣を付けよう」
と、気合を入れ過ぎるのは、くれぐれも禁物!!
ポイントは“少しずつ”ヒンドゥーの教えでも、一度に多くを覚えようとする行為は戒められています。
一念発起して頑張り過ぎると、復習を日々の習慣に落とし込むまで、例外無く続けることが出来ません。
思い当たることも多々あるのでは?
- 一度に少しずつ
- 常に復習
この二つのポイントを守ってこそ、膨大な記憶が定着するのです。
今日は、今週出会った人や、得た知識について振り返ってみてはいかがでしょう?
“前日までのおさらい”を毎日続ける事で、一年後のあなたは大きく成長していると思います。
それでは!